カツオたたき作り体験(愛南町)

ここは「愛」媛県の最「南」端の町、愛南町。

えひめ子ども観光大使の活動の6つ目の講座は、カツオたたき作り体験でした。

 

会場となったのは、旧満倉小学校の体育館です。

10時開始なのですが、9時前にはすでに到着されたご家族もありました。

愛南町に来るのが初めてとあって、宇和島市に一泊されたご家族もいらっしゃいました。

「何時に家を出てこられましたか?」

私が尋ねると、

「7時です。」

「6時30分です。」

「6時です。」

という返事があちこちから帰ってきました。

さすが、気合の入り方が違います。

 

さて、愛南町のグリーンツーリズム協議会の会長である、前田アイ子さんとサポートの方々、

そして愛南町農林課の尾崎さん、砂田さんたちが教えてくださるカツオたたき作り体験の開始です。

 

まず、目の前に置かれたカツオの大きさに驚きました。

このごろカツオの水揚げがないので、前田さんが組合長さんに直々に頼んでくださったのだそうです。

組合長さんは、これはなんとかせんといけんということで、なんと宮崎県まで獲りにに行ってくださり、手に入れてくださいました。

この話には、ほんとに感激しました。

今日の講座に、これだけの気持ちをもってお力添えいただいているなんて!

さすが、愛南町の皆様!!

 

鮮度の高い、そしてこんなスケールのカツオを見るのは、私も初めてでした。

前田さんの周りに集まった子どもたちが最初に教わったのは、頭を落とすこと。

いとも簡単にやってしまう前田さん。

「では、やってみてください。」

前田さんの合図で、早速取りかかる子どもたち。

ところがどっこい、なかなか簡単にいきません。

サポートのスタッフの方や、同じ班の大人の方々に手伝っていただきながら

どうにか頭を落としました。

 

次なる作業は、骨と身を分ける作業。

「ここに骨がありますからね。」

と説明しながら、これもお手本を前田さんが見せてくださいます。

「普段、私たちはこんなふうにカツオを立てて……。」

「ですが、今日は子どもさんたちですから、こうやって寝かせてやります。」

これまた鮮やかな包丁さばきです。

 

子どもたちも負けずに挑戦。

なかなか難しい作業です。

大人の方が、それこそ命がけで手を添えてくださっていました。

 

身と骨を切り離したものを、今度は外に持っていきます。

外で待ってくださっていたのは、尾崎さんや砂田さん、曽我部さんです。

藁を燃やしているところの上で、表面をあぶっていきます。

「これが麦わらだと、もっと火力が強くていいんですよ!」

火を扱うところは危ないので、ここは尾崎さんや曽我部さんがやってくださいました。

表面の色が変わったカツオの身は、氷水につけて冷まします。

そして、再度調理台の上にカツオが置かれました。

 

いよいよ刺身状に切る場面。

ちょっと長めの刃の包丁で、スーッと引くようにして一気に切るのがポイントです。

間違ってものこぎりのようにギコギコやってはいけません。

子どもたちは、よく切れる包丁をお借りして、丁寧に丁寧に身を斜めにスライスしていきました。

時には薄く、時には厚く。。。

 

スライスしたカツオを大きなお皿に盛っていくと、皿がカツオのたたきでいっぱいになりました。

その上に、大葉やニンニク、玉ねぎやネギなどがのせられていきます。

ゆずのすりおろしたものものせています。

もちろん、塩や、秘伝のたれもかかっています。

 

教える側と教わる側の協力で、開始から1時間ちょっとで、一気に調理が終わり、

各テーブルの上に、完成したたたきの大皿が並びました。

どのお皿ももたたきでいっぱいです。

 

さて、みんなそろって「いただきます。」

カツオのたたきだけではだめだろうということで、

なんと、ごはんも大量に炊いてくださっていたのには驚きました。

愛南町、山出(やまいだし)のお米です。

子どもたちは一気にカツオのたたきとご飯をほおばります。

あまりのおいしさに、黙って黙々と食べている子、

お家の方に「おいしい!」と報告しながら食べている子。

さまざまでした。

一緒に調理をしたお家の方々も一緒にほおばります。

 

ひたすら食べて食べて食べまくりました。

お家の方々の話によると、こんなにあると残るんじゃないかと思ったそうですが、

6つあったどのお皿も完食!!

本当においしかったですよね。

 

食事が終わったあとは、みんなで椅子片づけをし、

「子ども観光大使検定」に挑戦です。

「では、第1問。今日使った魚は何?」

「第2問、その魚を使って作った、今日の料理は何?」

というような問題を10問出しました。

「合格した人!?」

22人全員の手が挙がりました。

今日も全員合格です。

 

「お家の方々で、愛南町のファンになった方?」

これまた、ザッと手が挙がりました。

本当においしいたたき、そして愛南町ならではのとっても温かいおもてなしに、みなさん感激しておられたようです。

 

愛南町のグリーンツーリズム協議会の方々、役場の方々、お力添えいただいた、たくさんの方々、

そして、ご参加いただいた皆様、おかげさまで本当によい講座になりました。

 

皆様、ありがとうございました!!

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コメント: 1
  • #1

    加戸千愛希 (火曜日, 09 8月 2016 10:08)

    先日は、またまた素敵な体験が出来、最高の思い出がまた一つ増えました。
    千愛希は魚をさばくのは初めてで、きっと怖がって触れず逃げ出すと思ってたのですが、自らさばき、短冊をカットし、盛り付ける姿を見て驚きました。お父さんと観光大使メンバー、講師の方と頑張って作ったたたきは格別だったと思います。そして、嫌な事から逃げずやりとげた事の満足感は大きかったはずです。観光大使は沢山色んな体験を通して五感を鍛え、精神面も鍛えてもらえるので、この一年で、大きく成長してくれるといいなぁと思います。